私は糖尿病ではありませんが、たまに低血糖のような症状を起こすことがあります。
低血糖のような、というのは実際その症状が起きた時に血糖値を測定しているわけではないので感覚として「低血糖ぽい」とかんじるだけなのですが…
糖尿病の患者様に低血糖の症状を説明する際「急激な空腹感と、冷や汗、ふるえ、ちからがぬけるような感じ」が低血糖の初期症状とお伝えしています。実はこれは私が実際に感じている症状です。
まだまだ若かった10数年前からこういった症状が出てきて、長く付き合っているうちに原因がわかってきました。
それが、炭水化物をたくさん食べたあとに起きているということです。
そういったところから、「これは低血糖症状なのでは」と考えるようになったのです。
いろいろと調べてみると、血糖値スパイクという言葉が出てきました。血糖値が乱高下することを示すそうです。
ヒトは食事をして糖分を摂取すると、インスリンというホルモンが働いて、血中の糖分をある程度一定に保つような仕組みになっています。
糖分を摂りすぎて急激に血中の糖分濃度が上がると、それを下げようとインスリンがたくさん分泌されます。結果、インスリンの分泌が過剰になり、血糖を下げすぎてしまうのです。
つまり、低血糖症状を起こさないためには、血糖値がゆるやかにあがるようにする必要があるのです。
では、血糖値をゆるやかにあがるようにするにはどうすればよいのでしょうか。
血糖値をあげるのは食事に含まれる糖質(炭水化物)です。
そもそも糖質の摂りすぎが問題なのでそれを減らすのが一番ですが、糖質は人間のからだに必要なものなのでやめるわけにもいきません。
実は糖質でも食品によって血糖値をあげやすかったり、あげにくかったりするものがあります。
それならば血糖値をあげにくい糖質をとればいいということですね。
そのためには、どの食品が血糖値をあげにくい食品なのかを見極めないといけません。それを判断する指標があります。
その指標というのがGI(グリセミック・インデックス)です。
少し前に低GIダイエットというのが流行したので、ご存じの方もいるかもしれませんね。
糖質は、消化されるとグルコースになり、体に吸収されます。
そのスピードを食品ごとに比較、ランク分けしたのがGI値です。
もっとも速く血糖値が上がるグルコースの100を最大値として、その相対評価として示されています。GI値が70以上の食品を高GI食品、GI値56~59を中GI食品、GI値55以下を低GI食品と分類しています。
低血糖を起こさないためにも、食事をする際はよりGI値の低い食品をとるようにするのがおすすめです。
お米なら、白米>玄米
麺類なら、うどん>そば
パンなら、白い食パン>全粒粉の食パン
というように選ぶものを変えていくのがよいでしょう。
健康診断などで血液検査をしても何も問題がなくても低血糖のような症状が起きているという方は、ぜひこのGI値に気を付けながら食事をとるようにしましょう。
次回は、具体的に低GIの食品を紹介できればいいなと思います。