今回は長時間飛行機に乗る時などに気を付けていただきたい「エコノミークラス症候群」についてお話したいと思います。

先週、お笑いコンビ「ガレッジセール」の川田さんが急性肺塞栓症の治療のために休養するとニュースになっていました。

これは、通称「エコノミークラス症候群」と呼ばれている病気です。

飛行機や車など、長時間足を伸ばせない窮屈な姿勢が長時間続いたり、「トイレへなかなか行けないから」と水分摂取を控えたりすることがありますよね。また、飛行機の中は湿度が低く脱水症状になりやすいともいわれています。

その結果、

血液が濃くなり、血行が悪くなり、太ももやふくらはぎ、ひざなどの深部にある静脈に血のかたまり(血栓)ができます。

血栓ができても、小さければ自然に溶けて治癒します。また、血栓がふくらはぎなどにとどまっている段階では無症状だったり、むくみや痛みなどの症状がでてきます。

この血栓の一部が足の血管からはがれて肺に到達し、肺の血管に詰まって起きるのが肺血栓塞栓症です。飛行機を降りようと立ち上がったときなどに、それまで滞留していた血液が一気に流れ、血栓が肺動脈に達してしまうのです。

発症すると呼吸困難や、胸の痛み、ショックなどの重篤な症状を起こすことがあります。

では、このエコノミークラス症候群にならないためにはどうすればよいでしょうか。以下は日本旅行医学会からの引用になります。

①こまめに歩く(トイレに立ったり、機内を散歩する)4~5時間ごとに歩きましょう。

②座ったままで、かかと・つま先の上下運動や、腹式呼吸やマッサージをする(着圧くつ下を着用することでマッサージの代用にもなります。いろいろと種類がありますが、ひざ下までのタイプを選んでください)

③適切な水分摂取と電解質補給

血液が濃くなるのを防ぐには水分をとることが必要ですが、アルコールやお茶、コーヒーなどの利尿作用がある飲み物では脱水が助長されます。ミネラルウォーターやイオン飲料などで水分補給するようにしましょう。

④ゆったりとした服装で搭乗する

⑤足は組まない

エコノミークラス症候群の予防のために|厚生労働省

厚生労働省のHPには飛行機内でできる体操が載っています。ぜひ、旅行の前に確認して機内でおこなってみてください。

上記のような注意点を確認し、飛行機や車、新幹線など長い移動のある旅行を楽しんできてください♪